2020年7月30日(木)

日常のできごと

体と身体

 健康経営を目指して、社内で健康情報を共有しています。今回は「呼吸」がテーマでした。

「からだ」は「体」と書きますが、いつも「身体」と書きたくなります。
 近代は欧米思想の延長です。欧米人は心と体を別のモノと捉え、進化発展してきました。しかし東洋では、「心は身に宿ると捉え、心身一如(身体)」に抵抗はありません。「肩の力を抜け」などの指導は非論理的ですが、体をリラックスさせることで緊張が解けることを、東洋人は近代以前から知っていたのです。
 近代が行き詰まり、ポストモダンと言われ何年が経つのでしょうか。欧米では、その答えを禅や武道に見出し、最近ではマインドフルネスという禅の逆輸入のような考え方が入ってきました。
 心を整えることで、体が整う。その心と体を結びつけるのは「呼吸」です。吐く息に集中することで深い呼吸ができ、心が整う。そして体に酸素が行き渡る。他人ではない「自分の身体」を感じる時です。 
 驚懼疑惑(きょうくぎわく)。心がいつもさらされているなか、体を身体と捉え、呼吸を意識してみることも健康づくりのひとつかもしれません。