秋のお彼岸です。残暑が続く15日、毎年日暮里駅前で開かれている「炭坑節祭り」に行ってきました。炭坑節のルーツである福岡県筑豊地区にある田川市と荒川区の共催で行われるお祭りです。「盆踊りの定番」である曲と踊りは、どの地域でも聞き踊ることができます。
福岡県の筑豊地区は日本の近代を支えた産炭地です。そんな栄華を極めた後、1960年頃から日本のエネルギー政策は石炭から石油へ転換されました。そのため炭鉱は続々と閉山し残ったのは空洞化した地下と荒れた風景でした。当時、北海道や常磐へ移り住んだ方々もたくさんいましたが、全国から人々が集まった筑豊は、独特なコスモポリタンな文化を作りました。そのひとつが炭坑節です。
当日は田川市からの踊り連と荒川の太鼓連が参加し通りすがりの人たちも巻き込んでの盆踊りでした。頭上のビルをボタ山に感じ踊ってきました。
正調炭坑節♬
香春岳から 見下ろせば 伊田のたてこうが 真正面
12時下がりの サマちゃんが ケージにもたれて 思案顔
サノヨイヨイ
ひとやま ふたやま みやま越え 奥に咲いたる 八重つつじ
なんぼ色よく 咲いたとて サマちゃんが 通わにゃ 仇(あだ)の花
サノヨイヨイ
月が出た出た 月が出た 三井炭坑の 上に出た
あんまり煙突が 高いので さぞやお月さん 煙たかろ
サノヨイヨイ
格子窓から 月がさす サマちゃんの寝顔の 愛らしさ
はずした枕を すけさしょか 思案なかばに 明けの鐘
サノヨイヨイ
※田川市ホームページから